小学生の子供がいる家庭にとって、子供の習い事は大きな関心事の一つです。
大手広告代理店「博報堂」が2016年に行った調査によると、習い事をしている小学生は全体で81%という結果が出ています。
(参考資料:http://www.hakuhodo.co.jp/uploads/2016/12/20161222.pdf)定期的に行っている習い事の1位は「水泳」(31%)で、2位が「通信教育、宅配教材」(29%)、3位は「ピアノ、音楽教室」(26%)となっています。
音楽などの芸術系習い事は、「始めるのは早い方がいい」なんてよく聞きますよね。
しかし、スポーツ習い事では、低年齢のうちは受け入れ先がなかったり、子供がやりたがらなかったりもします。
心身共に発達し、体力もついてくる小学生くらいがスポーツ習い事の始め時といえそうです。
そこで、小学生向けスポーツ習い事はいつから始めるのがいいのか、筆者の実体験を踏まえつつご紹介していきたいと思います。
■ダンス・体操は低学年で始めたい!
中学校の体育の授業で必修となったダンスや、体育の授業でも活かせる体操は、子供の習い事でも人気があります。
筆者の子供はどちらも習い事経験がありますが、それを踏まえて言うなら「ダンスと体操は低学年のうちに始めた方が良い」です。
ダンスと体操はどちらも全身を使う運動で、自分の体の使い方を理解することが上達への近道です。
腕や足、腰など体のパーツをどう動かせばいいかというのは、理屈ではなく感覚で覚える必要があります。
頭で理解しようとする年齢になる前にダンスや体操に触れておくと、「とにかく体を動かしてやってみよう」というやる気につながる気がしました。
また、ダンスではコミカルな動きをすることがありますが、年齢が上がると恥ずかしく感じる子もいるようです。
小さいうちからダンスの動きに慣れている子は、恥ずかしがらずのびのびと踊ることができます。
体操では、体が小さく軽いうちの方が跳び箱や鉄棒、マット運動をしやすいようです。
高学年になると体が重くなるので、鉄棒をすると痛くて嫌になってしまったり、自分の重さを支えきれなくなったりすることもあります。
ダンスや体操は小さい頃から習い始める子が多く、年齢が上がってから始めると周囲との差にやる気を失くしてしまうケースもあります。
どちらも究極的には個人技のスポーツなので、自分だけ上手くできないとなかなかモチベーションにつながりにくいようです。
■サッカー・野球などのチームスポーツは中学年から
我が家では幼稚園の頃にサッカーを始めました。
数年の習い事経験を経て思うのは、「サッカーや野球は小学生になってから始めても全然大丈夫」ということです。
サッカーや野球といったチームスポーツは、その競技のルールを頭で理解する必要があります。
なので、ある程度物事を理解でき、チームメイトと協力したり戦術を考えたりできる年齢になってからの方が、上達が早いと感じます。
もちろん個人差はありますし、ボールタッチなどの個人技を磨くことは低年齢からでも十分できます。
小学校のサッカーチームで考えると、中学年以降から入ってくる子も多くいます。
学校生活に慣れ、余裕ができたからスポーツ習い事を始める、というケースです。
また、学童に入っていた子が学童を卒業した後、放課後の時間を埋めるためにサッカーや野球を始めるという場合もあります。
チームスポーツの場合、後から入ってきた子が技術的に未熟でも、周囲がサポートしてくれます。
最初は下手でも、チームとしての一体感を味わいながら楽しく習い事を続けられるのです。
中学年くらいなら練習や試合に自分で行けるようになるので、親御さんも子供の習い事を始めさせやすいというメリットもあります。
■水泳は中~高学年の方が上達する?
「小さい頃から水泳を習っていたのに、後から始めた子にすぐに抜かされてしまった」。
実はこれ、筆者の周囲でよく聞く話です。
水泳はベビースイミングや親子スイミングなども盛んに行われており、人気の習い事の一つです。
しかし、実は未就学児のうちはあまり技術は身につかない可能性もあるのです。
教室や指導法によって異なりますが、幼児クラスでは水慣れや初歩的な泳法を目的としたコース設定が多いようです。
年齢で分けられたコースで、みんな同じ内容のレッスンです。
小学生クラスになると、習熟度でコース分けされるようになり、泳げる子はどんどん先へ進みます。
結果、長年通っている子より、小学生になってから始めた子の方が上達してしまうということが起こり得るのです。
水泳は比較的費用のかかる習い事です。
子供の習い事として始めやすい反面、費用がかかるので長く通い続けるのをためらう親御さんも少なくありません。
もし水泳を習い事として始めたいのであれば、小学生になって自分で通えるようになってからでも遅くはないと思います。
■送迎や学校のスケジュールとの兼ね合いが大切!
スポーツ習い事はグラウンドや体育館、プールといった専用の練習場へ通う必要があり、低学年のうちは大人の送迎が欠かせません。
ユニフォームや道具を揃える必要があるので費用もかかります。
学校から帰宅してすぐ練習に行かなければいけない、土日が練習や試合で潰れるといったこともよくあります。
しかし、スポーツを通して得られるものはとても多く、体育能力だけでなく精神的にも成長していく子供の姿を見られることがスポーツ習い事の醍醐味だと思います。
中学生になると習い事に回せる時間が少なくなるので、子供の習い事は小学生のうちに始めておくのが良さそうです。
大人も子供も無理なく通えるスポーツ習い事を選び、子供の運動能力を上手に育ててあげたいですね!