子どもの習い事で人気のスポーツ習い事。最初は楽しく通っていたものの、時間が経つにつれてやる気が感じられなくなったり、飽きてしまったりすることは少なくありません。しかし、だからといってすぐに子どもの習い事をやめさせるのはちょっとためらいますよね。そこで、子どものスポーツ習い事でやる気を引き出す良い方法をリサーチしました!
子どものやる気が低下したと感じたら
「最近、スポーツ習い事が楽しくなさそう」「やる気が感じられない」といったことがあったとき、親としてはつい口をはさみたくなります。「もっとしっかりやりなさい」「ちゃんとできないなら習い事をやめさせるわよ」なんて言いたくなる気持ちもわかります。しかし、親のこうした発言は、子どもにとっては逆効果です。さらにやる気をなくさせたり、習い事を苦痛に感じさせたりする可能性があるからです。
最近、子どもの習い事に対してやる気が感じられないなと思ったときは、叱ったり責めたりせず、「どうしたの?」と理由を聞いてみることをおすすめします。スポーツ習い事はみんなで同じレッスンを受けていても、運動能力や勝ち負けへのこだわりなど、個人差が生じやすいものです。
スポーツ習い事をしている子どもがぶつかる壁として多いのが、『勝てないからつまらない』『練習がイヤ』といったものです。特に勝敗を決めるスポーツでは、なかなか勝てなくてやる気につながらなく、結局やめてしまうというケースは珍しくありません。また、スポーツは試合や発表会だけでなく日頃の練習が大切とされていますが、毎回同じような練習内容をこなすことに飽きてしまう子も少なくありません。同じ練習をこなすことの大切さが、子どもにはまだ理解しにくいようなのです。
「勝てない」「練習がイヤ」といったケースでは、親が子どもの心に寄り添ってサポートしてあげる必要があります。子どもの気持ちを尊重したあげた上で、親子で一緒になって問題を解決し、子どもが「もう一回がんばってみよう」と思える環境を作ってあげることで、やる気につながりやすいのです。
他の理由でやる気が出ない場合でも、親子で話し合ったり習い事のコーチと相談したりして、子どもが安心して習い事に取り組めるようケアしてあげる必要があります。
子どもの習い事のやる気を引き出す方法
子どものやる気を引き出す方法として、大きく分けると2つの方法があります。
1つは「ごほうび」で子どものやる気を引き出す方法です。「試合で買ったら○○を買ってあげるよ」「昇級したら、おこづかいをあげる」など、いわゆる『モノで釣る』方法ですね。これは、比較的効果があります。子どもは、欲しくてたまらないものを手に入れるためがんばろう、という気持ちになります。しかし、ごほうびをもらったらやる気がまた低下してしまいますし、ごほうびのために習い事をがんばるという本末転倒な結果になりがちです。
子どものやる気を引き出すもう一つの方法として、「子どもがスポーツしたくなる環境づくり」が挙げられます。これは、親や周囲からの働きかけで、子どものやる気を引き出す方法です。
例えば、サッカーをやっている子に憧れの選手のレプリカユニフォームを買ってあげる、カッコいいシューズを買ってあげる、といったものです。
一見、ごほうびをあげるのと似ていますが、スポーツ習い事に使用するものですからごほうびとは実質が異なります。誰にも一度は経験があるかと思いますが、憧れの芸能人やスポーツ選手の持ち物を真似すると、自分もその人のようになれる気がしたこと、ありませんか?世界で活躍する選手のレプリカユニフォームを着るだけで、サッカーが上手くなった気がして、すぐに練習したくなるわけです。また、人気選手のユニフォームを着ていると、友達からうらやましがられるので、練習に行くのが楽しみにもなります。
最初は形から入るようにして、まずは練習に行くのが楽しくなるよう働きかけます。次に「そのユニフォームの選手みたいに上手になるよう、練習がんばってね」などと声かけして、子どもが練習をがんばろうと思えるようサポートしてあげましょう。
サッカーに限らず、バスケットボールならシューズやリストバンド、野球ならグローブやバットなど、子どもがやっているスポーツ習い事に関連するアイテムを活用して、やる気を引き出すことができます。ダンスならオシャレな練習ウェアを揃えたり、発表会に向けてヘアスタイルやアクセサリーを用意して「発表会に向けてがんばろう」と伝えるのもおすすめです。
子どもがスポーツ習い事の練習を楽しめる、またはスポーツ習い事に行くのが楽しくなるよう、環境を整えてあげることがやる気を引き出すことにつながるのです。
手の届きそうな目標を作る
子どもの現在の能力を踏まえて、少しだけ難しい目標やゴールを設定するというのも、やる気を引き出す方法の一つです。ここでポイントになるのが、「少しだけ難しい」という点です。ちょっとがんばれば達成できる、もう少しで手が届く、という程度の難易度であることが大切です。
例えば、水泳を習っている子なら「50メートル泳げるようになる」、サッカーをやっている子は「リフティングを30回できるようになる」など、今はまだできないけれど練習を重ねればできるようになりそうな目標を設定します。目標を達成するためにどうしたらいいか、どんな練習をすればいいかは、ぜひ親子で一緒に考えてみましょう。「もう少しでできそう」と子ども自身が思える目標なら、「もう少しでできそうだから練習がんばろう」という気持ちにステップアップできます。
子供自身がスポーツ習い事に前向きに取り組めるよう、適度な目標設定や環境づくりをすることが、子供のスポーツやる気を引き出すことにつながるのです。