「あの子はスポーツが得意なのに、うちの子どもはどうしてスポーツが苦手なの?」子どもが成長するとともに、色んな子どもと出会う機会が増えていくと、そんなことを思う瞬間があるのではないでしょうか。活発に走り回っている子、のんびりと自分のペースで遊んでいる子、本を読むことが好きな子、子ども1人1人に個性があります。しかし、スポーツができるかできないかは目立ってしまうことが多いですよね。「自分はスポーツができない」と子どもが感じてしまうと、スポーツから離れてしまうかもしれません。
「スポーツは楽しいもの。スポーツをやりたい!」と子どもが感じるために、親ができることについて考えていきます。
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なぜスポーツが嫌いになってしまうのか
スポーツに競争が生まれたから
幼少期の運動会の競技を考えてみましょう。玉入れや大玉ころがしなど、友達と協力するものが多く、協力することがベースの競技が多いですよね。子どもが成長すると運動会の競技は、リレーや騎馬戦など人と競う競技が増えていきます。競争がメインになっていくことで、スポーツが不得意な子どもが目立っていき、「自分はスポーツが下手だからやりたくない」という気持ちが生まれてしまうのです。
スポーツができる人への劣等感
子どもの頃は、スポーツができる人が注目を浴びる傾向にあります。小学生は、スポーツができると異性から注目されることが多いですよね。大人になればスポーツの得意不得意は関係ないですが、子どもにとっては気になってしまうものです。スポーツが苦手な子はスポーツができる人を見て、「どうせ自分は…」と劣等感が生まれてしまうのです。
子どものスポーツに苦手意識をなくすために親ができること
スポーツをしている子どもを褒める
子どもができていること、できていないこと、得意不得意観察しましょう。球技は得意、鉄棒の逆上がりはできないなどを見つけます。よく観察していると、意外にもできることがたくさんあることに気づけます。「うちの子はスポーツができない。」と悪いところばかりに目を向けるのをやめましょう。
子どもがスポーツでできていることを褒め、子どもに自信を持たせましょう。結果ではなく、頑張っている姿や楽しんでいる姿を見つけ、認めることは子どもの承認欲求を満たします。
親も一緒に身体を動かす
子どもがスポーツをしている姿を見て「〇〇くん・〇〇ちゃんはできるのに。」と比較することは、子どもにスポーツの苦手意識を生みます。まずは、身体を動かすことは楽しいということを伝えましょう。比較は、子どものスポーツのやる気を失わせてしまいます。
「身体を動かすといっても何をすればいいのか、分からない。」という保護者の方には、散歩やかくれんぼ、けんけんなど昔からある遊びを一緒にするのがおすすめです。遊び感覚で身体を動かすことで、身体を動かすことの楽しさを体験してもらいましょう。そこから、少しずつスポーツを体験する機会を作りましょう。
無理にスポーツの習い事をさせない
「スポーツ教室やスクールに通えば、スポーツが好きになるのでは?」思うこともありますよね。スポーツをすることでスポーツの楽しさに気づき、好きになる子もいます。しかし、スポーツをして嫌がる子もいるので、嫌々ではなく子どもが興味を持つスポーツに挑戦させましょう。子どもがスポーツをしたいと思うタイミングでスポーツする機会を作ることが、スポーツが好きになることに繋がります。
スポーツ観戦をする
実際に会場に足を運び、直接スポーツを観戦する機会を作ってみましょう。選手の動きや、会場の雰囲気を体感することでスポーツに興味がわき、スポーツをする意欲が生まれるかもしれません。1つの競技だけでなく、様々な競技があることを伝えましょう。そうするころで、世の中にはたくさんのスポーツがあることで、特定のスポーツに対する苦手意識が少しずつ消えていくかもしれません。
スポーツで頑張っている過程を大切にする
子どもがリフティングを練習している時、すぐにできる子やできるまでに時間が掛かる子がいます。時間が掛かっている子は、自分が中々できないことに悔しさを感じているかもしれません。「リフティングができるように、〇〇して練習頑張っていたね。」と前向きな言葉を掛けてみてください。悔しい時は、一緒に悔しさを共有しましょう。子どもは自分の努力している姿を知ってくれていること、気持ちを分かってくれていることに喜びを感じます。結果論ではなく、過程に目を向けましょう。
子どもがスポーツ嫌いになってしまう背景を考えましょう
「何でサッカーやバスケができないの?」と言いたいこともあるかもしれません。しかし、その一言が子どものスポーツへの苦手意識を生むこともあるのです。
スポーツ嫌いになってしまうには、理由が隠れています。子どもの気持ちになってどうしてスポーツが苦手なのか、どうしたらスポーツをしようと思うのかを考えてみてください。
そして親としてできることを考えることが、子どもにスポーツの楽しさを伝える第一歩になるのかもしれません。