子どもの腰痛が増えていることをご存知ですか?腰の痛みを訴え、接骨院や整体院に通う子どもが増えており、子どもの腰痛が深刻になってきています。腰痛には無縁と思っている子も、いつ腰痛になってもおかしくないのです。
今回は子どもに増えている腰痛にはどんな種類があるのか、原因や対策についてお話していきます。子どもの腰痛について理解を深めて、対策していきましょうね。
子どもに多い腰痛
子どもが腰痛を抱える原因には大きく3つあります。子どもの時期に抱える腰痛もあれば、大人でも抱える腰痛などさまざまです。3つの腰痛の特徴や対策についてお話していきます。
筋肉疲労
・症状
日常的にスポーツや運動をしている子どもに起きやすい腰痛の原因です。
子どもは大人と比べると、本来回復が早いです。しかし、休息を取ることなくスポーツや運動を続けることで、筋肉や筋肉を包んでいる筋膜が炎症を起こします。その炎症が「筋肉痛」です。筋肉痛が腰に及ぶことで「腰が痛い。腰痛かもしれない。」と子どもが訴えるのです。
・特徴
筋肉疲労による腰痛は、前かがみや中腰になった時など筋肉の炎症が起きている部位を動かすことで生じます。炎症が起きていない部位を動かさず、安静にしていると痛みが起きにくくなります。
・対策
筋肉疲労による腰痛は、長くて1週間程度で痛みが引いていきます。痛みがひどい場合は、運動の強度を低くする、休息日を取るようにすると良いでしょう。また患部を湿布で冷やす、塗り薬で症状の緩和を図ることもおすすめです。
1週間以上経過しても痛みが引かない場合、筋肉疲労ではない可能性があります。その場合は、早急に医療機関を受診するようにしましょう。
疲労骨折
・症状
疲労骨折により腰の痛みは、同じ動きや腰の一部分に小さな力が継続的に掛かることで、骨にひびが入る、さらに症状が続いて完全に骨折した状態のことを言います。
休息を取らず、短期的に集中的に筋トレやトレーニングを行った時に発生しやすい骨折です。
始めは運動時のみの痛みですが、進行していると運動をしていない時も痛みを感じるようになります。疲労骨折は、バレーボールや野球、テニスなど瞬間的に腰に力を入れる、腰を曲げるなど、腰の動きを多く必要とするスポーツで起こることが多いです。
・特徴
疲労骨折による腰の痛みは、腰を後ろに反らせることで痛みが強くなります。
腰の骨にひびまたは骨が入っている影響で、長時間立ち続けることが辛くなり、激しいスポーツを続けることで激しい痛みを感じることがあります。
・対策
疲労骨折は、完治には通常2~3カ月掛かります。その間負荷の掛かるスポーツを避けなければなりません。そのような事態を避けるために、腰への負担を減らすことが大切です。腰への負担を減らすために、腹筋や背筋を鍛える、運動をする時は休憩を取るようにしましょう。
脊柱側彎症
・症状
小学校の高学年から中学生の思春期に発症しやすいと言われています。女性の割合が多いです。
子どもの背中を後ろから見た時に、背骨がS字または逆S字になっている状態を脊柱側彎症と言います。また、左右の肩の高さに差がある。骨盤の高さが左右に差がある。前屈した時に肩甲骨の左右の高さが発生している特徴があります。
本人が気づくことは少なく、家族や友人などが気づいて初めて判明することが多いようです。
・特徴
脊柱側彎症は軽い症状の時は、痛みが生じないため本人は自覚がありません。進行すると呼吸が苦しくなり心不全を起こすことがあります。早期発見、早期治療が重要です。
・対策
脊柱側彎症は、自然治癒することがありません。医療機関の受診が必要です。軽度の場合は経過観察、深刻度が高くなるにつれて装具治療・手術となっていきます。深刻になる前に発見、受診することが必要と言えます。
腰痛を放置すると大変なことに
今回は腰痛の原因・症状・対策についてお話していきました。子どもは自分で痛みに気づき、伝えることができる子もいれば、そうでない子もいます。子どもの様子を日頃から把握できるよう、コミュニケーションを図るようにしましょう。そうすることで、腰痛が発生した際早期発見・早期対応に繋がるかもしれませんよ。