「スポーツが苦手な子どもでも楽しめるスポーツってないかな?」と思うことはありませんか?たくさんのスポーツがあるけれど、一度、スポーツに苦手意識が生まれると進んでスポーツができないものですよね。今回は「キンボール」というスポーツを紹介します。「キンボールって何?」と思うかもしれません。これを読んで、興味を持って頂ければと思います。
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キンボールとは?
キンボールとは1886年にカナダの体育教師マリオ・ドゥマース氏が考案し、1997年に日本に紹介したスポーツです。国内でも大会が数多く開催されており、周知が広がっています。
キンボールは直径122cm、重さ1kgの巨大なボールを床に落とさないよう、チームで協力する競技です。巨大なボールはバランスボールのような衝撃が少ないボールを使用します。
キンボールの「キン」は英語の「キネスシス(kinesthesis)」の略で「運動感覚」の意味を表します。運動神経を磨く、競うといった従来のスポーツとは違い、感性の創出=「励まし/助け合い/感動の共有や協調性を高める」ことを大切にするスポーツと言われています。「共に生きる力をつける」ことをテーマとして生まれている競技です。現代の人間関係の希薄化やストレスを抱えやすい社会にとって、貴重な存在になると考えられているスポーツです。
3チームで競技を行う
多くのスポーツが2チームで行うのに対し、キンボールは3チームで競技を行います。(1チーム4名)
声を出して、コミュニケーションを図る
キンボールの特徴は「掛け声」にあります。チームの3人がボールを支え、1人が他のチームにボールを打つ際にチームカラーを指定して次のような声を掛ける。「オムニキン、ピンク」という掛け声です。「オムニキン」という言葉の後に、対象のチームカラーを発生するのです。注意する点は「オムニキン、ピンク」と発した後にボールを打つということです。
ちなみに掛け声の「オムニキン」は「オムニ」が全て、「キネスシス」は運動感性の略語を示します。この掛け声には「すべての人が楽しめるスポーツ」という思いが込められているとのこと。
キンボールスポーツのルール
ここまでキンボールという競技がどのような背景で生まれたのか、競技のポイントを紹介しました。ここではキンボールのルールを紹介します。
参加人数
1チーム4人、3チームで行います。メンバーは各チーム8名登録することができ、競技中に交代可能です。
ゲームの設定
・コートの大きさは最大20m×20m四方の大きさとする。
・コートは正方形である必要性はなく、体育館の大きさ等に合わせて長方形でもよい。
・境界線としてラインをひく。
※公式ルールは上記のような形ですが、子どもの遊ぶ場所に応じて随時大きさを変え、競技を行っても問題はありません。
ゲームの流れ
1.じゃんけんやサイコロ等を使って、どのチームが最初にボールを打つ権利を持つか決定します。ボールを打つ以外のチームの3人がボールを支えます。それ以外のチームはコート内で守備につきます。
2.ボールを打つ人が「オムニキン、〇〇(チームカラー)」と発生し、腰より上の部分(手や腕)を使ってボールを打ちます。ボールを打つ時は、チーム全員がボールに触れていなければなりません。
3.指定された色のチームはボールを落とさないようにレシーブします。レシーブは全身どこを使ってもOKです。ボールを落とした場合は、落としたチーム以外の2チームに1ポイントずつ入ります。
4.レシーブが成功したら、2から同じ流れで競技を繰り返します。
反則ルール
・ボールがセットされていない状態でボールを打った場合
・打つ前のコールを間違える、または声が小さすぎて審判にも聞こえない場合
・ヒットしたボールが1.8m以上飛ばなかった場合
・ヒットしたボールが水平方向より下向きに飛んだ場合
・ヒットしたボールが誰にも触れることなくコート外に飛んだ場合
・レシーブをする時に、両足がコートから出た場合
反則をした場合は、反則したチーム以外に1ポイント入ります。
上記のようにルールが決められていますが、子どもの人数や状況に応じてアレンジが可能です。公式ルールのポイントを押さえながら、子どもが楽しめるルールを設定することで、子どもが楽しむことができます。
スポーツが苦手な子どもも元気になれるスポーツ
いかがでしたか?スポーツが苦手な子どもも楽しめる「キンボール」を紹介しました。子どもだけでなく、大人も一緒に楽しむことができ、状況に応じてルールを変更できるのが、キンボールの良さです。
チーム全員でボールに触れる、ボールを打つ時に発声するなどの一連の動作を通じて、初めて会った人と自然に交流できます。
身体を動かすとともに、コミュニケーションを図るきっかけ作りとなるキンボール。まずはあなたの住んでいる地域で開催している場所をチェックしてみてください。子どもが新たなスポーツや輪に加わることで、今までと違った世界と出会えるかもしれませんよ?