ネットやテレビで子どもの集中力が続かない。というニュースをよく見かけますが、皆様の周りではそういったことはありませんか。そもそも、幼児の集中力の限界は15分です。小学生でも低学年では30分前後、高学年で45分程度とするデータもあります。集中力を維持するというのは大人でも難しいことです。
運動をするにしても勉強をするにしても、どのようなシーンによっても必要なのが集中力です。そんな集中力について解説します。
集中力の続かない子
大勢の子どもたちを集めて絵本を読む、あるいは工作を教える、ルールのある遊びをする、保育や習い事、遊びの中のそういった場面で必ず何人かはいるのが、おしゃべりしている子、砂いじりをしている子、どこかをぼーっと眺めている子です。
それが我が子なら、保護者の皆様は、「うちの子集中力がない」と不安になるのではないでしょうか。集中力をつけたい、話をしっかり聞ける子に育って欲しい、我が子に対しそう願うのは当然のことだと思います。
現代では、幼い頃からテレビやネットなど刺激の強いものをみる機会が増えている関係で、想像力集中力に欠ける子が増えている傾向にあります。
テレビやネット、動画などは光の信号、音、次々と切り替わる視点など、強い刺激を矢継ぎ早に脳へ垂れ流していくことが問題視されています。
しかしながら、テレビを見ない生活は現代の日本ではなかなか難しい現状にあります。
どのようにすれば集中力、想像力を養っていくことができるのかが問題の焦点となってきています。
脳への刺激
人間の脳は、刺激によって成長します。
しかし、テレビからの強い刺激ばかりを受け続けると、他の刺激に対しての反応が鈍くなると言われています。唐辛子の沢山入った料理を食べ続けた後に、薄味の和食を食べても味がしないのと同じことです。では、どうしたらよいのか。
先ほどの食事の例で言えば、唐辛子の適度に入った料理の他にご飯や味噌汁、漬け物、魚など、いろいろなものを食べるといいですよね。同じように、脳への刺激も強いもの弱いもの様々なものを与えていくことが大切です。
また、人間の脳は、長時間1つのことをするのには向いていません。短時間で一区切りがつくものを学ぶことが大事だといえます。そこで、集中力をつけるべくおすすめしたいのが子どもスポーツです。
運動は、体だけでなく脳もフルに使っています。自分の体を瞬時に動かすための連結能力、転ばないようにするバランス能力、ものを投げる受け取る識別能力、沢山の能力がありますが、その能力を使うためにも脳を使っています。
また、走ることで受ける風の心地よさ、大地を踏みしめる感触、それらを感じることも脳への大きな刺激です。テレビだけではなく、全身を使って受ける脳への刺激、それが集中力を養うためには必要な刺激だと考えます。
集中力をつける子どもスポーツ
子どもスポーツが脳の発育に良いのは前述の通りですが、どのような子どもスポーツが良いのでしょうか。
サッカーや水泳、かけっこ、体操、どんなものでも子どもの脳への刺激になります。
その中でもおすすめしたいのは、リップスティック(ブレイブボード)です。これは、ビタミンiファクトリー社が販売しているスポーツ玩具なのですが、運動能力、集中力、想像力を知らず知らずのうちにフル回転させて遊ぶスポーツ玩具だといえます。
見た目はスケートボードのようなボードですが、車輪は前後に1つずつ計2つしかありません。その2つがパイプでつながっているので、ボードに乗せた体の重心を前後に移動することで、ボードがしなり移動します。
リップスティック(ブレイブボード)に乗って10㎝進むことは、それだけでも転ばないようにバランスをとるにはどうしたら良いか、後ろにどれくらい体重をかけたら良いか想像し、瞬時に判断し、体を動かす、など沢山の情報が脳を駆け巡ります。
自然に一瞬のうちに行動に移されるので、考えていることにも気づかないかもしれませんが、それらは集中力・想像力・運動能力を使ういい訓練になります。
また、風を切って進む感覚、陸上にいながら水上や雪上のようななめらかな動きを体感する経験、これらも良い脳への刺激になるでしょう。
訓練、刺激というと難しいようにも感じますが、実際には30分程度の練習で殆どの方がある程度乗れるようになりますので難しくはなく、子どもたちは楽しみながら集中力や想像力、運動能力を養っていくと思います。
まとめ
集中力の低下については、脳への刺激が大きな関わりを持っていると考えます。脳への刺激がなければ、脳は成長しませんが、同じ刺激ばかりが強く、脳に垂れ流しにされすぎると、脳の成長を阻んでしまいます。
一昔前であれば、子どもにテレビを見せない、ゲームをさせないという育児もあったでしょう。
しかしながら、テレビ、ゲーム、スマホなど、映像情報があふれている昨今で今ある刺激を取り除くことは大変難しいです。
そこで、脳への刺激の多様性を考え、また同時に運動能力の開発も行える子どもスポーツを通じて、集中力のある落ち着いた子どもを育てていきたいですね。